当店について

受け継がれた匠の技と味を、気軽に"たのしむ"贅沢。
てんぷら矢吹は、
銀座の名店にて長年研鑽を積み、
常連客から厚い信頼を受けていた先代が
「もっと気軽に本物の味をたのしんでいただきたい」
という想いで開いた店です。
住宅地・高井戸の落ち着いた環境の中で、
気取らずに味わえる“本物の技”をお届けしています。
1974年の創業以来、地元の方々や
遠路はるばる足を運んでくださる食通の皆さまにも
ご愛顧いただいています。
おひとりでも、ご家族でも。
アットホームな店内で、
職人による本格天ぷらをごゆっくりとおたのしみください。
”たのしむ”という平仮名には、二つのたのしさが込められています。
楽しむ … 思わず笑みがこぼれるような、まっすぐな喜び。
愉しむ … じっくりと味わう、心に静かに満ちていく深い余韻。

矢吹 優行
(Yabuki Hiroyuki)
名店で研ぎ澄まし、独立して極めた初代の匠技。
そのすべてを受け継ぐ二代目。
初代も認めたその繊細な技で、愛された味を丁寧につなぐ。
幼いころから、父である初代の手元を見て育ち、
自然と料理に親しむ日々を送る。
製薬会社で営業職に就くが、胸の内には、
「父の味と技を継ぎたい」「愛するこの店を守りたい」
という想いが揺るぎなく芽生え、料理人の道を志す。
その実現に向け、調理師学校へ進学し、
料理の基本を体系的に学ぶ。
さらに視野と経験を広げるため、他店で修練を重ね、
食の世界の奥深さに触れる。
帰店後は初代のもとで本格的に技を磨き、
父の味と精神を確かなものとして受け継ぐ。
初代の想いと味に、自らの想いと表現も重ねながら、
日々精進を続けている。

矢吹 恭一
(Yabuki Kyoichi)
天ぷら職人として63年。
数えきれないお客様に、天ぷらと笑顔、そして幸せを届けた初代。
1940年、兵庫県神戸市に生まれる。
兄が勤めていた銀座の名店の天ぷらに魅了され、
天ぷら職人の道へ進む。
銀座で腕を磨き、高井戸で独立開店後は、
著名人も訪れる繁盛店を築き上げた。
誠実で温厚な人柄、そして確かな技術により、
多くの得意客から長く愛され続ける。
その味と姿勢は数々のメディアで取り上げられ、
ミシュランガイドではビブグルマンに選出されるなど、
広く評価を集めた。
二代目に店を譲った後も時折揚場に立ち、
83歳で他界するまで変わらぬ手さばきで天ぷらに心を込めた。
まさに、天ぷらの匠であった。

